CONSTRUCTION STORYT 施工ストーリー

愛車と「キャンプ暮らし」を詰め込んだ
究極のセカンドハウス

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ミニマムで楽しいオトナの秘密基地

海まで徒歩1~2分という小田原の閑静な住宅地に、I様の「小さな新居」が誕生しました。50㎡という敷地は、平屋のコンパクトな建屋と車を1台停めたら、もういっぱい。室内も、こぢんまりとしたリビングの隣にあるのはごく簡単なキッチン。はしご段を上がった先の寝室は、思ったよりは広いものの、あくまでロフト。

……そうなのです。I様の新居はいわゆるセカンドハウス。週末になると訪れて、お気に入りのバイクで熱海あたりまで海沿いを走るーーそうした余暇の拠点として生まれました。そんなわけで、暮らしの場としては潔いほどシンプルだけれど、その代わり「秘密基地」の楽しさに満ちあふれた空間ができあがりました。

玄関の引き戸を開けると、まず驚くのは、土間にでーんと鎮座した大型バイク! 「愛車を雨ざらしにするのは耐えられない」「いつでも眺めていたい」という2つの理由から、土間を広くとって室内に駐輪スペースを。それが優先順位の一番。あとは20㎡強しかない空間に、必要最低限なものだけをいかに効率よく詰め込むかに注力しました。

考え方のベースにしたのは、学生時代から親しんできたキャンプです。「週末に1~2泊するだけならキャンプと同じですからね。そんな視点で間取りや設備を発想しました」。だから、シンクはキッチンにたった1つ。洗顔も炊事もここで完結。浴槽はやめにしてシャワーのみ。空間も区切らないから壁はなし。リビングの家具に至っては、リアルなキャンプ用品で済ませることにしました。「ないない尽くし」の見事な割り切りぶりです。

とはいえ、コンセプトは秘密基地。ただの「小屋」になってしまわないよう、こだわるところにはこだわりました。「キャンプ発想」が引き算なら、こちらは足し算。オークの床材をはじめ、天井を貫く現しの梁などにはふんだんに無垢材を用いたり、シャワーはホテル仕様の豪華設備だったり。全体としては削ぎ落としたミニマムなつくりだけれど、実は贅が凝らしてあるといった風情です。

「限られた空間の中に、いかに理想を体現するか。制約のおかげで、かえって家づくりはワクワクの連続でした」と破顔するI様。江原工務店のほかにも数社で相見積もりをとったそうですが、「手間ばかりかかって儲けが少ない小さい家は、気乗りしなかったのかな。江原さん以外はどこも高額な『お断り前提の見積もり』を出してきましてね。対して江原さんは実直そのもの。明朗会計だし、私の秘密基地計画をノリノリで楽しんでくれたのが、何よりうれしかったですね」。

こうして完成した夢の秘密基地。恋しい気持ちが勝りすぎ、普段の平日も、キッチン壁に取り付けたライブカメラ(本来は防犯用)を遠隔操作しては、室内を映してニヤニヤしているのだとか。そして金曜の夜にはいそいそと小田原へーー。「遊ぶ拠点のはずだったけど、気に入りすぎて、出かけたくなくなっちゃうんですよ」と、まるで熱烈な遠距離恋愛状態のI様なのでした!

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玄関引き戸を開けると、目に飛び込んでくる光景。スウェーデンの名門『ハスクバーナ』製バイクのスタイリッシュな存在感と、吹き抜けの開放感のコントラストがお見事。

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キッチンのスツールに腰かけ、2階の窓を通してまったりと空を見上げたり、バイクを眺めたり。そんな時間が、I様の一番のお気に入り。

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バイク1台がすっぽり収まる広い土間は、深く掘って断熱材を一面に敷き詰めてある。そのぶん床面はかなり高めだが、足を伸ばしながらバイクブーツを履けて便利なのだそう。ただし奥様的には「ステップを置いてよ」とご不満もチラリ(笑)。リビングの奥に見えるエレキギターは、I様のもう1つの趣味。

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リビング最奥から1階全体を見たところ。リビング家具は「割り切り半分、趣味半分」で、キャンプ用品の折りたためるテーブルとチェアを。とはいえ帆布製で腰をすっぽり包んでくれるチェアは、なかなかの座り心地。

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壁は珪藻土に。プロジェクターの映像を映し出す一面は、特に左官職人の腕の見せ所。「極く滑らかな表面になっていてうなりました」。実際に映像を映し出してみても、スクリーンと遜色なし。ちなみに、どっしりと重厚な現しの梁にもライトの配線を目隠しする造作が施してあって、職人さんたちのこまやかな仕事ぶりが光っている。

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スイッチパネルやライト、ダクトレール、収納棚など、室内のアクセサリーの類はすべてシルバーで統一。木目が多い室内で、いいアクセントに。合わせて読書灯もシルバーをチョイス。

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ロフトに上がるはしご段。垂直式は味気ないからと、「華奢さはあるけど怖くないものを」とリクエストしたら、棟梁が現場で造作してくれたそう。一枚板からの手すりがシャレている。施主と住宅会社と現場、「二人三脚の家づくり」の真骨頂。

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2階のロフトを上り口側から見たところ。「ベッドが1台入れば十分だったんですが、思いの外広くとれて大満足です。ここからもバイクが眺められて、吹き抜けって最高だなあ(笑)」とI様。

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ロフトを上がったところにはエアコンが1台。1週間不在にしていると、さすがに冬の室内は最初冷え冷えしているものの、高気密・高断熱のおかげですぐに温まるそう。断熱性能(UA値)は0.37!

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シャワールームはトイレの真向かい。「割り切ってシャワーだけにしたので、贅沢してもいいかな」と、お湯が真上からも降り注ぐホテルライクな仕様に。初めは「風呂場に木目はありえない」と思っていたそうだが、ショールームで壁の質感を確かめたら、すっかりお気に入りに。

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いわゆるキッチンスペースだが、調理と洗濯・洗面の機能をすべてここに。洗濯機に冷蔵庫、電子レンジにトースター、そして「カップ麺を作ったり、レトルトを温めたりくらいはできたほうがいいので」と、ポータブルのIHクッキングヒーターが1つ。アレンジが自由自在なのが気に入って、収納棚は無印良品で。

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「顔を洗うのも食器洗いも、全部このシンクです。だってキャンプならそうでしょう(笑)」。実験室にあるような真四角で深いシンクと、造作カウンターの組み合わせが粋。スツールを下にしまえるのは、造作キッチンならではだ。

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こぢんまりとしていながら、凛としたたたずまいを放つ外観。「見える景色は家並みだけなので」と割り切って、1階にはほとんど窓をつけなかった。2階の2面採光の窓のところがちょうど吹き抜けになっているので、キッチンやロフトには燦々と陽が射す。

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